塾長のふと思うこと1: 「英文解釈教室ってやっぱり良書やわ」という話
かつての大学受験の参考書として名著である「英文解釈教室」を先月から読み返していました。
初版は1977年と私よりはるかに先輩にあたるこの本を、もう4~5回くらいは読んでおり、毎回新しい見方を発見できるので良い本だと思っています。
こういうことを書くと、「英文解釈教室」を読んでみたいと思われる高校生の方もいらっしゃるかもしれませんが、オススメはしません。なぜならば、現在のほとんどの大学はこの本に書かれている程度の難しいことは要求されないからです。したがって「英文解釈教室」を使用するよりは「英文読解の透視図」や「ポレポレ」をオススメします。
ではどんな人が「英文解釈教室」を読むべきか。
私の思う対象は英文科の大学生、または真剣に英語を勉強したい大人となります。
大学生、特に文系の大学生は時間が有り余るほどあると思いますので、その時間をこの本との格闘に費やしてみてはいかがでしょうか。
大人の場合は、3~4日に1章ぐらいのペースでゆっくり読めばいいでしょう。仕事や家事に追われる日々の中で、少し社会生活から離れて、自室の中で頭をフル回転させながら著者との対話を堪能してみてはいかがでしょうか。
私がこの本でびっくりしたのが、14章の例題でA Farewell to Arms(邦題: 武器よさらば)の一節を使用していることです。現代の参考書では英米文学の一節を問題にすることは見られなくなりましたが、この本の時代は歯ごたえのある上質な英文が高校生のために使われていたのかと思うと、英文学専攻だった私は羨ましく思ったりします。
簡単な英文を素早く読んで情報処理をしていくという現代の流れとは真っ向から対立しそうな本書ですが、自分の持っている知識や経験を使いながら高品質な英文を「ああでもないこうでもない」と考えながら読んでいくのも楽しいものですよ。(再度忠告しておきますが、高校生は手を出してはいけません。現代の入試に即した参考書で勉強していきましょう。)

